はじめに
多くの人にとって、メールというのはネットを始めるための大きな目的の一つである。
しかしそのわりに、「メールの常識」というのは必ずしも浸透していないように見受けられる。
ここでは、メールについて最低限身につけておくべき知識を記してみたい。
参考になれば幸いである。

相手に送る前にテストを。
メールをもらうと、たまに差出人が本名で来て驚くことがある。
HNしか知らぬために、本名でメールが来ても分からない。
「山田花子(仮名)? 一体これ誰だ?」となりビックリしてしまう。


一度、自分のメールの「送信者名」がどうなっているか確かめておいたほうがいい。
Outlook Express なら、ツール⇒ アカウント⇒ プロパティで次の画面が開く。

「名前」の欄に注目しよう。これが相手に見える自分の名前である。
これが本名になっていたら、通常自分が使っているHNに変更しておこう。

こんな失敗を避ける一番確実な方法は下図の如く、
人にメールを出す前に、一度は自分で自分宛てに出してみることだ。

そうすれば、自分の送ったメールが他人にはどう見えるかすぐに分かる。電話を自分で自分にかけることはできないが、メールなら自分で自分に送ることが自由にできる。
簡単にテストできるので一度やっておこう。

巨大なファイルは添付しない。
最近はデジカメの性能もアップし、400万画素程度が当たり前になった。それに伴い画像のファイルサイズも急速に拡大してきた。初心者の方に多いのだが、この馬鹿デカい画像ファイルをそのままメールに添付して送ってくる人がいる。
確かに最近は回線速度も速くなったが、それでも数MBのメールが来たらやはり困る。というより気分的に良くない。メールへの添付ファイルは、

(1) それがどのようなものであってもまず圧縮して一つにまとめるべきである。
(2) どのようなことがあっても1MBを超えないようにしよう。
(3) 画像ファイルの場合、IrfanViewのようなソフトで適度な大きさに編集しよう。1028x768ピクセルほどに縮小すれば、すぐに300KB程度には縮まるはずである。
(4) 画像以外で大きなファイルを送りたければ、メールではなくYahoo!ブリーフケース宅ふぁいる便のようなサービスを使うか(初心者向き)、一時的にiswebなどの無料ホームページサービスの領域を借り、そこにFFFTPなどのFTPクライアントでアップロードし、そこのURLをメールで知らせて、相手に自分でダウンロードしてもらうのがいいだろう(中級者向き)。

意味のないHTMLメールは避けよう。
HTMLメールは文字色を変えたり写真を貼り込んだり、使いようによってはいろいろ便利で楽しいものだが、初メールでいきなりHTMLメールを送るのは見合わせたほうがベター。
また、慣れた相手であっても下図のようなHTMLメールはやめよう。字が小さくて読みにくいだけで無意味である。メールの基本は、あくまでもテキストメールなのだ。


テキストメール設定法。
どういう理由か分からないが、 Outlook Express は初期状態においてHTMLメールを送るよう設定されている。次の手順でテキストメールを送る設定に必ず直しておこう。
まず、ツール⇒ オプション⇒ 送信タブをクリック。
「メール送信の形式」において「テキスト形式」を選択する。
そして「OK」または「適用」。これで修正完了である。


プロバイダのアドレスは公表しない。
本メアドと呼ばれる、プロバイダのアドレスを公表するのはやめよう。スパムメールと呼ばれる広告メールが来たり、ウィルスメールが来たり、良いことは何もない。しかもプロバイダのメールアドレスはそう簡単に変更が利かない。
そんなトラブルを未然に避けるには、取りあえずいわゆる「フリーメール」を明記し、信用できる相手にのみメールで直接(掲示板に書くなどもっての外)、本メアドは教えよう。

フリーメールの公表を無用に恐れない。
初心者というものは困ったもので、上記のように何も考えずプロバイダのアドレスを公表してしまうのもいる一方で、逆にフリーメールのアドレス公表すら無用に恐れる人間もいる。どうしてこんなに両極端なのだろう? メル友募集をかけながらメールアドレスを書かないおバカさんすらいる。どうやってメールを送れと言うのか。いつも失笑してしまう。
フリーメールの公表に懸念を抱くのは杞憂に過ぎない。
たかがフリーメールのアドレスである。スパムメールがいくら来ようと、どうということもない。面倒になったら破棄するなり放置するなりすれば良い。フリーメールのアドレスなど、無料でいくらでも取れる。別のアドレスを取り直せばいいだけのことである。

全文引用は避け、必要なところを引用しよう。
とにかく意味なく長くなるメールは、読みにくいだけでムダである。
引用する場合は、必要なところだけを引用しよう。
ただし、これはあくまでも個人間におけるメールの場合であり、会社関係のメールでは事実関係を明らかにするために全文引用を残しておいたほうが良い。その旨指示される場合もある。その場合は、それまでのメールのやり取りは、その時書いた本文の末尾に貼り付けておこう。

メールの返事は数日以内に。
届いたメールの返事は数日以内に行おう。
しばらく多忙で返せない時は、その旨、短く通知しておくといいだろう。
それだけで相手に与える印象は大きく異なるものである。

同報メールを送る時は「Bcc」。
同じ内容のメールをみんなに送ること、すなわち同報メールを送る機会はあまりないかも知れないが、その場合、必ずBccフィールドに相手のメールアドレスを連記しよう。
To や Cc フィールドに相手のメールアドレスを並べるのは絶対に避けよう。全員のメールアドレスが全員に丸見えになってしまう。こういうメールが来た時は、実に腹立たしいものである。
同報メールを送るには、Toフィールド(宛先)に自分のメールアドレスを書き、送付先のメールアドレスはBccフィールドに列挙する。そして本文には同報メールである旨必ず明記しておく。
そうすれば、お互いのメールアドレスのプライバシーは安全に保ちながらスムーズに同報メールを送れる。そしてメールの宛先は自分自身であるため、ちゃんと送信が完了していることも確認でき一石二鳥である。

[ Home ] [ BBS ]